愛知県長久手市にあるジブリパークは、スタジオジブリ作品の世界観を体験できる人気施設です。広大な敷地に5つのエリアが点在するため、楽しむには事前の計画が欠かせません。初めて訪れる方でもジブリパークを無駄なく楽しめるよう、効率的な回り方やおすすめの見どころを詳しくご紹介します。
ジブリパークの基本情報
ジブリパークは従来のテーマパークとは異なる特殊な施設構造です。アトラクションよりも展示物や建物の見学がメインとなるため、事前の下調べが重要です。
施設概要とアクセス方法
ジブリパークは愛知県長久手市の「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」内に位置します。2022年11月に3エリアが開園し、2024年3月に全5エリアが完成。名古屋駅から地下鉄東山線で藤が丘駅まで約30分、リニモに乗り換えて愛・地球博記念公園駅まで約15分の合計50分程度でアクセス可能です。
チケット制度と完全予約システム
全てのエリアが完全予約制で、当日券の販売はありません。チケットは入場希望日の2ヶ月前の10日14時に販売開始。最も人気のある大さんぽ券プレミアム(全5エリア入場可能)が大人平日7,300円、土日祝7,800円で販売されています。各エリア単体のさんぽ券も販売されており、予約は来園日の7日前17時からです。
ジブリパークの回り方
ジブリパークを効率的に回るためには、広大な敷地と時間配分を考えた計画性が必要です。無計画な訪問では十分に楽しめない可能性が高いので注意しましょう。
エリアを絞った計画
全5エリアを1日で完璧に回るのは現実的ではありません。特に初回訪問では、好きな作品のエリアや絶対に見たい場所の2〜3カ所に絞ることをおすすめします。ジブリの大倉庫と魔女の谷は見どころが多いため、2つだけでも十分な満足感を得られるはずです。残りのエリアは2回目以降の楽しみに取っておくという考え方でもいいかもしれません。
時間指定を活用
ジブリの大倉庫は1時間ごとの入場時間指定があり、入場時間がパーク全体の回り方を決定する重要な要素です。指定時刻の0分から20分は大行列になりやすいため、30分以降に入場すると比較的スムーズに進めます。朝の時間帯はどんどこ森や青春の丘が空いているので、大倉庫の入場時間まで他エリアを回るのがおすすめです。
おすすめの見どころと所要時間
各エリアには異なる魅力があり、作品ファンにとって特別な体験ができる場所が数多く存在します。限られた時間を有効活用するため、エリアごとの特徴を把握しておきましょう。
ジブリの大倉庫
パークの中核となる屋内施設で、天候に左右されずに楽しめるのが最大の魅力。映像展示室オリヲン座では三鷹の森ジブリ美術館の短編アニメーションが上映され、ジブリのなりきり名場面展では作品の登場人物になりきっての記念撮影が可能です。高さ4メートルのロボット兵が待つ天空の庭や、小人目線で楽しめる床下の家など、所要時間90〜120分程度の見応えある展示を取りそろえています。
魔女の谷
2024年3月に開園した最も広いエリアで、ヨーロッパ風の街並みが魅力的です。高さ20メートルのハウルの動く城は1時間に数回動く演出があり、内部にはソフィーの部屋も再現されています。グーチョキパン屋では実際にパンを購入でき、屋根裏部屋のキキの部屋も見学可能です。メリーゴーランドやフライングマシンなどの有料アトラクションもあり、所要時間は60〜90分程度です。
青春の丘とどんどこ森
青春の丘は駅から最も近いエリアで、「耳をすませば」の世界観を楽しめます。地球屋ではアンティークショップの雰囲気を味わえ、猫の事務所では窓からバロンやムタの様子を覗き見できます。どんどこ森は自然豊かなエリアで、サツキとメイの家の内部見学が人気です。山頂のどんどこ堂は小学生以下の子ども専用遊具です。各エリアの所要時間は30〜60分程度です。
もののけの里
もののけ姫をテーマにしたエリアで、里山の風景の中にタタラ場が再現されています。愛知県の郷土料理である五平餅の炭火焼体験(1,200円、約20分)が人気で、期間限定できな粉づくり石臼挽き体験も楽しめます。大迫力のタタリ神のオブジェや乙事主の滑り台など、フォトスポットも充実しており、所要時間は30〜45分程度です。
ジブリパーク内の混雑パターンを考えた回り方
ジブリパーク内の混雑パターンを考えた回り方で、待ち時間を短縮し、より多くの見どころを楽しみましょう。
時間帯別の混雑パターン
朝の開園直後は比較的空いており、特にどんどこ森や青春の丘がおすすめです。午前11時から午後2時にかけては最も混雑する時間帯です。飲食店では1時間以上の待ち時間が発生することもあります。午後3時以降は徐々に人が減り始めるため、ショッピングや写真撮影に適した時間帯です。
移動時間を考え疲労軽減を図る
エリア間の移動は基本的に徒歩です。大倉庫から魔女の谷まで約5分、もののけの里まで約8分、どんどこ森まで約7〜11分かかります。歩きやすい靴と小型バッグで回ると疲労を軽減できます。どんどこ森には傾斜があるため、必要に応じてスロープカーを利用しましょう。
ジブリパークおすすめコース
限られた時間でジブリパークを最大限に楽しむための具体的なコース例をご紹介します。
1日集中コース
開園から午前中はジブリの大倉庫で屋内展示をじっくり鑑賞し、メインショップでのグッズ購入も済ませます。昼食は無料エリアで時短を図り、午後1時から3時頃に魔女の谷でヨーロッパ風の街並みを散策します。夕方は青春の丘ともののけの里またはどんどこ森のいずれかを選択し、最終入場時間の16時30分までに入場を完了させるスケジュールです。
2日間満喫コース
1日目はジブリの大倉庫ともののけの里に集中し、展示やショップ、カフェを時間をかけて楽しみます。2日目は魔女の谷で建物内部や乗り物を体験し、青春の丘とどんどこ森で自然散策を満喫します。2日間に分けて、各エリアをゆっくりと味わい、写真撮影や休憩時間も十分に確保できるため、最もおすすめできるプランです。
まとめ
ジブリパークを効率的な回り方をするためには、事前の計画と混雑パターンの理解が欠かせません。全エリアを1日で回ろうとせず、2〜3エリアに絞って深く楽しむことが満足度を高める秘訣です。時間指定や移動時間を考慮し、無理のないスケジュールを組み、ジブリ作品の世界観を楽しんでみてください。